袴の折り目、襞は何本だと思いますか? 実は、5本と決まっているのです。理由は機能性ではありません。先人達からのメッセージが込められているのです。儒教では、人がつねに守るべきこととして、「仁・義・礼・智・信」が挙げられています。この「5常の徳」が、袴の折り目の5本の意味なのです。つまり着物とは、ただの衣服ではなく、精神性を備え、着る者を律する力を持っているのです。だからこそ、着物はいま海外からも注目されています。本書では、和装のプロが着物を通じて学んだ、一流になるための所作や心づかいを紹介しています。