蜃気楼
砂浜で友人や妻との短い会話のやりとりに著者の虚ろな心が見え隠れする。この世のどこでもない、生と死の境界に迷い込むような空気。既に自殺を決意したと言われる作品ですが、彼の心理と静かな光景を暗くも美しくまとめました。(吉崎)